台風対策を行う上で知っておきたいポイント

日本は台風や地震などの「自然災害」が多い国です。
近年では大型地震発生の可能性も盛んに報道され、台風も大型化の傾向にあります。
地震については事前に発生を予測することが難しく、建物を耐震構造にしたり、防災グッズを常備したりは出来ても、それ以上の備えは出来ないのが現状です。

一方で台風は、毎年必ず夏から秋にかけて日本列島に接近・上陸します。また、発生状況や進路予測なども確認できるため、事前に対策を行うことが可能です。
特にお客様の商品を製造、保管し、多くの従業員が働く工場や倉庫では、万全の台風対策を行う必要があることは間違いありません。
ここでは、台風対策を行う上で知っておきたいポイントをご紹介します。


台風の発生しやすい時期と経路の変化


気象庁の統計によると、30年間(1991~2020年)の平均で、年間約25個の台風が発生し、約12個の台風が日本から300 km以内に接近し、約3個が日本に上陸しています。
そして、発生・接近・上陸ともに、最も多いのは7月から10月にかけてです。

中でも8月は台風の発生数が年間で一番多い月ですが、台風を運ぶ上空の風がまだ弱いために、不安定な経路をとることが多くなります。
9月以降になると、南海上から放物線を描くように日本付近を通過するようになり、このとき秋雨前線の活動を活発にして、大雨を降らせることがあります。
過去に大きな災害をもたらした、室戸台風や伊勢湾台風などの台風の多くは、9月にこの経路をとっています。


台風によって工場が受ける被害とは


2019年10月に日本に上陸した台風19号(東日本台風)は、静岡県や関東地方、甲信越地方、東北地方に記録的な大雨を降らせるなど、土地家屋などに甚大な被害をもたらし、工場や倉庫なども大きな影響を受けました。
ここでは、台風によって工場や倉庫が受ける被害について考えてみましょう。

雨漏り被害

台風による強風を伴う大雨で最も起こりやすい被害が「雨漏り」です。平常時には気が付かない屋根の亀裂や、建物の経年劣化などから雨水が侵入します。また、目に見えない雨漏りの場合、そのまま放置することで建物の躯体そのものに影響を及ぼす場合もあります。

浸水被害

記録的な大型台風では、大雨による河川の氾濫や、ダムの放流などにより、大規模な浸水被害が発生します。一気に大量の水が流れ込む浸水では、保管している大切な商品や資材が影響を受けるだけでなく、機械や製造ラインがダメージを受け、一時的または長期的な操業停止に追い込まれる場合もあります。

強風による建物の破損や飛散

台風の規模にもよりますが、日本上陸時の台風の中心付近では瞬間風速40m程度となる場合が多く厳重な警戒が必要です。瞬間風速が40mを超えると、簡易な建物の倒壊、屋根全体の損傷などの大規模な被害が発生しやすくなります。
また、パレットや備品が強風で飛び、周囲の建物や人を直撃する事故も考えられます。


これだけはやっておきたい事前の台風対策


ハザードマップの確認

台風被害は、台風の規模や立地条件によって異なります。
まずは、自社の工場や倉庫がある地域で起こる災害を確認できるハザードマップを入手しましょう。
ハザードマップによって、地域の避難所の場所、工場周辺地域がどのような災害を受けやすいのかがわかります。
台風だけでなく、効果的な防災対策を計画するために大変役立ちます。

国土交通省|ハザードマップポータルサイトはこちら
https://disaportal.gsi.go.jp/

台風情報をこまめに確認する

台風シーズンになったら、気象庁のホームページなどをチェックし、台風発生の情報を早めにキャッチしましょう。台風が発生したら、その大きさや速度、進路を確認し、自社のエリアが何日の何時ごろ暴風域に入るかなどを、できるだけ正確に把握しておきましょう。また、台風突然進路を変えたり、勢力が変化したりしますので、こまめに確認して社内で情報を共有することが大切です。

屋根の点検~修理

台風の特徴でもある強風によって、屋根が破損したり吹き飛んでしまったりすることで、雨漏りが発生します。これらは、目視できない既存の小さな破損や劣化、屋根材の固定の緩みなどが原因で引き起こされる場合が多いため、台風シーズンに入る前には、専門家による屋根の点検を実施し、必要に応じて葺き替えや、屋根塗装などの補修工事を済ませておきましょう。

浸水対策

大量の雨を伴う台風では、河川の氾濫などによる浸水被害の可能性があります。工場の立地条件や形状、ハザードマップを確認した上で、工場・倉庫内での商品や資材の保管場所の検討(高い場所など)や、水の侵入を食い止める止水対策の整備を行いましょう。

窓やシャッターなど開閉箇所の点検

屋根の点検と同様に、強風と大雨を伴う台風では、建物の外壁など多くの部分が危険にさらされます。
特に、ドアやシャッター、窓などの開閉部分はしっかりと閉まることを確認して、隙間がある場合は補強や、交換などを行っておきましょう。

敷地内の設置物や備品の収納や固定

屋内だけでなく、建物の外に積んである副資材や機材などが、強風で飛ばされたり、水に流されたりしないように、予め庫内に収めたり固定したりしておきましょう。
また、外れやすいもの、壊れかかっているものは、撤去しておくなどの処置も必要です。

台風時のルールを決めておく

台風など自然災害が起こった時の、工場や倉庫の休業、従業員の出退勤など、防災に関わるルールを決めて、周知しておきましょう。
災害時のルールが定まっていない、または社内で共有できていないために、避難が遅れて二次災害を招いたり、被災後の復旧が遅れたりします。
従業員の安全を第一に考えたルールを作成し、実行することが、企業の信頼にもつながります。

【まとめ】
基本の対策や点検を怠らず、事前にしっかりと行うことで、台風被害は最小限に抑えられます。

台風は、毎年日本に上陸する自然災害のひとつで、地球温暖化などの影響により、近年大型化が懸念されています。
工場や倉庫などの大規模施設は、企業の要であり、数多くの従業員が働く場所でもあります。従業員の安全を守り、健全な経営を維持するためには、毎シーズンごとに万全な台風対策を行いましょう。

日本の工場を元気にする[解決ファクトリー]では、工場や倉庫に最適な災害対策をご提案しています。